「キャロル」
この映画は2人の女優の美しさそのものだと思う。
誰かが誰かを好きになるのに理由はなくて、この世にあるとされる大事なものは大抵目に見えずらいし、言葉にしても溢れ落ちてしまってうまく測れない。
ケイトブランシェットは細やかな表情の機微や大人の女性の魅力を余すことなく映し出す。
主人公のみならず観るものの多くが彼女の魅力に惹きつけられるのではないだろうか。
男だから女だからと言うのは既に過ぎ去ったものさしで、根底にあるものはこの世に一人しかいない人間ということ。
今の世の中をあたかも支配しているかのような、”世間一般”によって悲しむ人が後を絶たないのなら、それはもう世間一般であってはならないじゃないだろうかと思う。
愛の形は様々。
愛ほど人を生かすものはないと思う。