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フランスより
久しぶりに文章を書く。頭の中は空っぽだ。 空っぽのいいところは、触れたものを純粋に感じることができること。 自分の世界が空になることはままある。 大抵それはこの、今のつまんない社会システムの駒になっている時。 心のレバー…
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2022年3月とわたし
2022年3月は、ずっと悲しかった。 今だって悲しい。 半分は世界で起こっていることに、もう半分はずっと抱いてきた違和感や他人との分かり合えなさを改めて感じたから。 自分の子供でさえ遠いところにいる。それはずっと感じてき…
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今年も春が来た
今日、フランスに居る友人にメールをしようと思っていた。 あなたの国の近くで、あってはならないことが起きていて、先日は原発を攻撃したと言うではないか。あなたとあなたの周りあなたの国の人達はどう過ごしている?きっと日本に居る…
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花は優しく、強い
音楽家で文筆家の寺尾紗穂さんから可愛らしいお花が届いた。 花とこほろぎという、紗穂さんが作り手の素敵なお花屋さん。 可憐で繊細で、体の奥がキュンとするような感覚。お忙しい中なのに本当にありがとう。嬉しくてしばしぼーっと眺…
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「星の王子さま」
先日娘がとつぜん 「ねーねーピーターパン症候群って知ってる?」 と聞いてきた。 ああ、あれでしょ?大人になっても子供のままで居たい人達のことでしょ? と聞きかじった程度の返答をしたところ、娘がすぐさま検索してピーターパン…
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「ドライブ・マイ・カー」
現行作品。 私は賞を獲ったとかそういうおまけ的なものにあまり興味がない。 好きな監督の作品が評価を受けたとかなら嬉しいけど、賞を獲ったから観に行くという動機は・・まあない。「君の名は」がヒットしている裏でやってた「レッド…
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「気狂いピエロ」
以前三重県の津に住んでいた。 駅の近くに「気狂いピエロ」という喫茶店があって、映画の名前とも思わない私は(これまた何というネーミング)ぐらいに思いながら、そのお店でヘルシーな定食を食べた。 そこから千葉へ引っ越すことにな…
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「沈黙の春」
春がきたが、沈黙の春だった。 いつもだったら、コマツグミ、ネコマネドリ、ハト、カケス、ミソサザイの鳴き声で春の夜は明ける。 だが今はもの音一つしない。野原、森、沼地 ー みな黙りこくっている。 書きながら、マヒトゥ・ザ・…
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「20世紀ファッションの文化史」
「服飾学校行ってたの?」 とたまに聞かれる。 2002年頃から見様見真似で作り始めた服だが、専門学校は出ていない。 そしてこの類の質問をされると大抵30~40%気分が下がる。 その質問をする理由が私には解らないのと、学校…
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「こころ」
私は自分でも楽観的な方だと思う。 それでも時々極端にナーバスになったりするし、自分の中の大人と子どもが入れ替わり立ち替わり現れるような、自分でもよく解らない時もある。 全部をひっくるめて自分だから別にいいんじゃない? と…